虹を架けよう(Bridge the rainbow) ライナーノーツ | Metamorphosis-One オリジナルソング |
彼女とうまく行かない。いつからだろうすれ違いはじめたのは。君と僕の心に虹を架けて、楽しかった頃の時間を巻き戻そう。 本格的なブラスサウンドに取り組んだ最初の作品です。 リードボーカルに4声のバックコーラスを添えました。5人分一人で入れるのは結構大変。試行錯誤しながら作ったので作り始めて完成するまで2年ぐらいかかってしまいました。 歌詞を見る いばらのファルセット |
【歌詞が充実した始めての作品】
僕の場合、作品を作る時にどうしても歌詞を軽視してしまう傾向があります。歌を歌っている時もメロディはこういう風に歌ってとか気にするのですが歌詞の意味を噛み締めて歌うことは少ないのが正直なところです。そんな中でこの曲は歌詞の意味を考えながら歌える数少ない作品です。内容は、こんな感じ....彼女と最近しっくりいかない。そんな気持ちを伝えたいけど口下手な僕にはちょっと無理。話すかわりにこの歌を歌うよ。ねえ、取り戻そうよ。かつて感じた幸せ。ゆっくりでいいから、時間をまき戻そう。虹を架けよう、僕と君の心の間に....
【ブラス・セクションをMIDIで作った初めての作品】
全体にR&B調の曲想ですがサビの部分はちょっと曲想がかわって主人公の胸の内を描きます。バックのブラスアンサンブルがさらに雰囲気を盛り上げるという感じ。この部分とか思わず感情移入して歌ってしまいます。笑)この曲はオリジナル作品を作り始めの時期に生まれました。この曲を作品に仕上げるにあたって2つのことを試してみようと思いました。1つは、バンドの演奏にブラスセクションを加えた構成にすること。この曲の場合、トランペット×2、トロンボーン×1、サックス×1、バリトンサックス×1の5管構成でアンサンブルを作ろうと思いました。MIDIの本を買い込み読んでみるとこういうブラスアンサンブルをどう作るかということが書いてあったのでそれを参考に試してみますが、うまく行きません。最初の不満は、ほんものと比べると聴いた感じが全然違うのです。音色は確かにブラスなのですが、オルガンみたいなサウンドに聴こえてしまいます。色々努力の結果、なんとか、本物のブラスらしいサウンドを作ることができました。おまけに、MIDIが一度壊れてしまい、PCに付いているサウンドブラスタを使って作成しましたが慣れないこともあって作成には膨大な時間を費やしました。が、段々ブラスらしいサウンドになっていく過程を経験しながらやるので楽しい時間でもありました。(ブラスセクションの作成ノウハウは「音楽に魔法をかけよう」に詳細をまとめました。参考にして頂ければ嬉しいです。)
【ソロ+バック・コーラス】
ところで、もう1つ試したことがあります。歌の構成を、いままでは3声を単純に重ねたものが主体でしたが、ソロ+バックコーラス(4声)で作ってみたんです。最初は、3声を重ねたコーラスで構成しましたが、いまいち良くありません。そこで上記のようなソロをフィーチャした構成に入れなおしました。バックコーラスは音量を控えめにしているので目立ちませんが注意して聴くと結構面白いフレーズです。一度、バックコーラスに焦点をあてて聴いて頂くとおもしろいかも。この2つの試みを含めて結局2年ぐらいの歳月をかけて仕上がった大作になってしまいました。長い期間を通して作ったため、色々アレンジをレベルアップしようとしていろんな音を入れました。最初の歌の部分は、まさにR&Bという雰囲気の2種類のリズムギターを後からいれました。これで少し感じが変った気がします。でも、何でもそうですが、やりすぎは禁物。作品を作り上げた後聴いて感じたことですがこの曲も色んな音を入れ過ぎ気味で音の密度というかメリハリをつけるようなアレンジを心掛けなきゃあと思うことがあります。
【弾き語りでも歌ってみたい】
この曲のメロディは、自分で作った作品のなかでも気に入っているほうです。ピアノだけの伴奏で歌ってみても結構いい感じでした。別アレンジで再挑戦するのもいいかなと思ったりします。ちょっと練習が必要ですがいつかは気持ちよくピアノを弾きながら歌えるようになりたいと思っています。
【バリトン・サックスの魅力】
個人的にバリトンサックスの音色が好きなのでこの作品でもブラスアンサンブルとは独立してバリトンサックスが活躍する部分を作りました。よくある使い古されたパターンですがバリトンサックス、ベースピアノが「ソラソファミレ」と低音でユニゾンするようにしてみました。こういうアレンジはとても好き。