ハッピー・バースデイ(Happy Birthday)
ブラス・アンサンブル版
 ライナー・ノーツ
Metamorphosis-One
オリジナルソング
細君に作った誕生日の歌。初めて本格的なオリジナル・ソングに取り組んだ思いでの曲でもある。5管のブラス・アンサンブルで僕が作りたいイメージを思い描きながらアレンジしてみた。

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英語版歌詞 アカペラへの道


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【何故ブラス・アンサンブルか?】
 僕はトランペット、トロンボーンのような金管楽器は吹けません。でも金管楽器の音色は大好きです。大学時代ジャズ・ビッグ・バンド・サークルにいた影響があるかもしれませんが何か憧れるものがあります。オリジナルソングを作る時もやたらとブラスを入れたがる悪い癖があります。笑)

【きっかけはコンテストの応募】
 機会があれば本格的なブラス・アンサンブルに挑戦してみたいと思っていました。本格的なアレンジとなるとオリジナル・ソングで適当に作るブラス・アンサンブルとはわけが違います。ちゃんとパート譜を作って実際に演奏者の皆さんに演奏してもらうようにしなければいけないよなとか実現できるかもわからないのに頭の中ではドンドン空想が広がっていきます。自分ひとりでやるのとはちょっと勝手が違います。普通僕のような素人ミュージシャンにはブラス・アレンジのチャンスなどまず与えられることはありません。でもね、あるといえばそういうチャンスはあるんですね。それがコンテスト。但し入賞できる優秀な作品を作れたらの話です。僕はアレンジの勉強をした訳でもなくブラスアンサンブルのアレンジに関わる仕事もしたことはありません。普通に考えたら万に1つも勝算はありません。それなのに応募しようと思ったのはMIDIの可能性に希望を持ったからです。

【僕なりの独特なアレンジ手法】
 MIDIという器械はあるのは知っていましたが実際に手にしたのは数年前。色々な音を出せるこの箱に大いなる可能性を感じ僕の音楽生活を楽しむ上でなくてはならないものとなりました。何が気に入ったかと言うと所詮偽者ではありますがそこそこの音が出ます。触っているうちにうまく使えばかなりリアルなブラスのサウンドも作ることが出来ると実感しました。小編成のブラスセクションが入ったバンド演奏を作り歌を歌ったりさらに発展してビッグ・バンドの演奏でコーラスを重ねたりと経験を積んでいくうちにちゃんとしたアレンジの教育を受けない僕でもMIDIがあればそこそこのアレンジができるんじゃないかと言う自信が芽生えてきました。アレンジという作業もどちらかというとセンスやアイデアに負うところが大きい気もします。自分の頭の中で鳴り響くサウンドを譜面にするのに何を使おうが自由です。例えばピアノで自分の頭の中で鳴り響くサウンドのハーモニーを考え譜面に書いていくやり方がオーソドックスかもしれません。しかし僕にとってはMIDIを使い頭の中で鳴り響くサウンドに限りなく近づくように何回も聴きながらまず最良と思えるMIDIの作品を完成させます。それをFinaleで読み込み一気に譜面化する方法が最適なようです。

【イントロでつまづいたが...】
 ということでブラス編曲コンテストに応募してみようと僕が作ったオリジナルソングである「ハッピー・バースディ」を題材に選んで作り始めました。ところが最初からつまづいてしまいました。イントロのメロディは思い描いたフレーズがあります。低音のベース・パターンもこうしようというアイデアがあります。これで2管分は決まりました。残りのパートはこの2つのフレーズに適したハーモニーを考えて音を埋めればいいのですがいままでの方法でアレンジしてみたのですがなかなか良いハーモニーが見つかりません。「最初からこれかよ?神様はいじわるだなあ」と思ってしまいました。

【MIDIで救われたアレンジの壁】
 大抵の曲は1小節に1つないし2つコードを割り付けます。コードというのはメロディに相応しい響きを与える和音のこと。曲が出来上がった時に割り付けたコードと思いついたベースのパターンとがしっくり合わず全体がいい感じになりません。しかしここからがMIDIの本領発揮です。こんな音を使っていいのかなと思える音列を色々変更し再生してみるということを繰り返して力技で頭に思い描いたサウンドを再現できるようになりました。ピアノでハーモニーを考えていたら挫折していたに違いありません。

【不協和音が解決の鍵だった】
 完成したイントロのサウンドを1つ1つ聴いてみると通常では使わない不協和音の嵐です。音楽は時の流れの中に音を置いて奏でられますよね。静的に和音で弾いてなんじゃこれはと思われる不協和音のサウンドも時の流れの中に置くとそうする意味が与えられます。これは実に新たな発見と思える出来事でした。MIDIで試行錯誤してみてそれを初めて実感できました。ピアノを弾いているとついつい静的な和音の響きを追求してしまいます。不協和音をうまく利用しようと考えはすれそれを実際にピアノで弾いてみようとすると途方もない労力が必要になります。ピアノの腕前も影響しますが僕の場合はMIDIと同じようにはできないなと思いました。

【不協和音を試す日々】
 アレンジの壁を不協和音で乗り越えられ気をよくしたのかその後のアレンジも困った時は不協和音みたいに強く意識するようになりました。人によっては「何だこのにごったサウンドは!」と嫌う人もいるかもしれませんがこの路線でアレンジを続けていこうと思います。今回応募はすれど入選できるとは思っていません。今回応募するコンテストは毎年応募できるようなのでアレンジの修行と思って毎年1作品ずつ作って応募を続けようと思っています。


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