大切なもの(Treasure) ライナーノーツ | Metamorphosis-One オリジナルソング |
大切な宝物と思ってしまっておいたもの...自分自身で壊してしまった事に気がついた。思いやりなど気遣ったこともなかった...でも、今はわかる。この気持ちを歌に託し君に伝えたい。 歌詞を見る 英語版歌詞 | |
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【作った作品を自分で演奏できるか?】
この曲は、私の「音楽で綴るラブレター」の第2作目の作品です。オリジナル作品としては初めて作ったバラードです。まだ、メロディだけの段階の時、コード付けは練りに練り、毎週日曜日はこの曲のメロディをピアノで弾いて遊び、イメージを膨らませました。おかげでいたる所に変なコードが散らばっているので自分でも弾けないことがある。笑)思うに、自分の作った曲を本人がうまく弾けないというのはちょっと格好悪いかなと思い始めています。あまり、人前で歌う機会は沢山はありませんがソロ・ピアノでそこそこ弾けるぐらいの腕前は保持しておきたいものです。休みの日はそう思いながらピアノを弾いたりしています。
【コーラスボイシング】
コーラスボイシングを作る段階でちょっと意識した曲があります。それは、「ビージーズ」の「愛は、きらめきの中に(how deep is your love)」の冒頭部分。この曲の頭の部分はまねっこしたと言われてもしょうがないかも。でも微妙に違うので許してほしいです。コーラス・ボイシングは、ソロに寄り添うように歌うバックコーラスのボイシングに心血を注ぎました。最初は、ソロ中心ではなく全面4声のコーラスで仕上げようと思って作り始めたのですが、イマイチだったので途中でソロ+3声バックコーラスの形でアレンジし直しをしました。
【練り直しで時間がかかったが..】
作り直すということは一度入れた録音をもう一度全部やり直すということを意味するのでやる場合相当決心がいりました。僕の場合4人分のパートを入れなおす必要があるのでなおさらです。結果的には直して良かったと思っています。バックコーラスの仕上がりはちょっと自慢です。バックコーラスの音域は、一部地声では出ない音域を使っているのでファルセットを使う必要があります。意識してそうした訳ではないけどまだファルセットに慣れていない時期で練習のつもりで結構入れ直していたっけ。ちょっと懐かしい思い出ですね。
【ソロで歌うこと】
そういうわけで結果的にこの曲はソロをフィーチャする格好になってしまったのでソロがしょぼいと様になりません。録音した後、プレイバックしてみると出だしが遅れてしまったりしてリズムに乗りきれずなかなか思い通りの出来になりませんでした。多分、慣れてなかったせいだと思うけど最近感じなくなったのでJustに乗って歌う感覚が少しは身についたのかなあと自己評価しています。
【悩んだ末思いついた16分音符のフレーズ】
バンド演奏は、大人しい目の仕上がりにしようと作り始めましたが、最後はやはり盛り上げたくなって音をいっぱい入れてしまいました。「永久(とわ)にずっと〜」の直前の16分音符の仕掛けは悩んだ末、思いつきました。こういうフレーズはなかなか思いつかないものです。ふとしたきっかけでひょんと思いついたりするから不思議です。このフレーズを挿入したことで良い意味で曲のアクセントをつけることができたかな?と思っています。
【リムショットのディレイ】
この曲でわりと静か目のところはディレイのかかったリムショットがはいります。リムショットというのはタイコの皮の部分を叩くのではなくスティックのお尻をタイコの皮に当てておいてタイコの縁をコンと叩きます。ディレイというのは「タ タ タ タ....」という風に繰り返し効果をつけることのできるエフェクタのこと。これは、MIDIで作りましたが、システムイクスクルーシブとかMIDIの専門的な設定を色々知っていないと実現できません。設定が悪いと日によってかかったりかからなかったりして困惑したりして困った経験もしました。MIDI開始時の初期データ設定が悪いとそうなるのですが、すぐには理由がわからずMIDIの説明書を穴の空くほど眺めた記憶があります。試行錯誤の上、MIDIの少し高度な設定方法も一通り体験することができたのはこの曲のおかげかな?
【イモなままで終わってしまったベース】
ところでベースパターンは、この曲に限り全然気に入っていないです。今後の課題であると思っています。よーするにやぼったい。でも、どうしたらいいのかきっかけが掴めず結局ダサいまま完成させてしまいました。もっとバラードの曲を聴いて勉強する必要があると思いました。英語版を作る時に再度かっこいいベース・パターンに挑戦してみるつもりです。
【低音に悩む】
録音のMIXを作り出した頃、この曲をスピーカで聴いて愕然としたことがあります。イヤに低音の多いMIXに聴こえるのです。ヘッドホーンでは全然気がつきませんでした。エレピの低音部分を一通り控えめに音を出すよう改善してみましたが、やはり低音が多い感覚は改善しません。結論は、イコライザで積極的に音質を変える必要があることだったようです。バンドの音というのは低音をかなり削らないと聴きやすい音にならないんだなあと実感して、この曲の後新曲を作る度に毎回イコライザと格闘し一番聴きやすい設定を試行錯誤する努力を今も続けています。
【ベースの課題その後】
その後英語版の「大切なもの(Treasure)」はベース・パターンに32分音符を取り入れることで自分の思い描くサウンドを作ることができました。また、MIXを作る際のイコライザの調整も日本語版を改めて聴いてみると低音を削ることを意識するあまり迫力に欠けた設定にしてしまっていることにも気がつきました。英語版はより自然なMIXが作れたと思います。