音楽に魔法をかけよう
(ミュージック・マジシャンになろう)
2.6)付録:サウンド・フォントを
カット・オフ/レゾナンスで最良の音環境へ
前ページでサウンド・フォントの話をしました。説明したようにリアルな音で素晴らしい。早速使ってみたくなるのが人情というものです。が、ここで僕の場合大きな壁にぶつかりました。サウンド・フォントを使った曲を作り暫くすると曲で使っている楽器の音色を微調整したくなってきます。ベースをもう少し固めの音にして目立たせようとか、トランペットがうるさいからちょっとこもった音にしようだとか考え始めます。そこで使いたくなるのが2.2)で説明したカット・オフ/レゾナンスです。ところが色々値をいじってみましたが効かないようなのです。(とその時は思いました。後で間違いだと気付くのですが...)
- サウンド・フォントとは
- サウンド・フォントが使えるサウンド・ブラスターはMIDIの規格がGM仕様です。MIDIができた最初の規格ですね。僕の持っているもう1つの音源はYAMAHAのMU-15でXG仕様というGM仕様をベースに改良された規格を採用しています。GM仕様は古いという潜入感もあり色々調べてはみましたがGM仕様でカット・オフ/レゾナンスが効くかどうかはっきりしません。RPNパラメータを使えばできるという説明を見つけ試してみましたが元々勘違いしているのでうまく行かず、結局できないものと判断して不満を感じながら数年過ごしました。ところがこれが僕の勘違いでちゃんと効くということが判りました。この時はかなり嬉しくて興奮してしまいました。なぜなら音色のリアルさで比較すればMU-15などの音源の音色は明らかにサウンド・フォントには劣ります。(ネット上から最高峰のサウンド・フォントを手に入れたとしての話)MU-15はXG仕様で細かいところをみればGM仕様より優れている点は多々ありますが、ちょっと乱暴な話、カット・オフ/レゾナンスが効けばそんなことはどうでもよくなります。リアルな音色が微調整できる、突き詰めればそれが僕にとって最高の音源だということができます。確かサウンド・ブラスタは3~4千円で購入した覚えがありますがそんな価格で手間はかかりますが夢の音を手に入れて自分の音楽を作る素材として利用できるのです。僕にとっては一大事件とも言える出来事でした。
- 長年抱えていた勘違い
- 僕の勘違いは他の方も同じように過ちを犯す可能性があります。要するに「XG仕様とGM仕様ではカット・オフ/レゾナンスの効き方が逆」だったのです。XG仕様ではカット・オフの値を上げれば上げるほどはっきりしたクリアな音になっていきますがGM仕様では逆にどんどんくすんだ音になっていきます。ね、勘違いしそうでしょう。もっと諦めずに色々な値を試してみるべきでした。カット・オフ/レゾナンを試そうと思ったのはブラスの迫力がありすぎるので音を少し和らげようと値を下げていったのですが逆の設定をしているので和らぐわけがありません。
- 偶然見つけた解決の糸口
- これはどういう経緯で気が付いたかというとある日MIDIキーボードでピアノを練習しようと思い立ちサウンド・ブラスタのピアノをデフォールトに設定して弾いてみた音がいやに曇った音だったことがきっかけでした。デフォールトの場合僕のシーケンサはカット・オフ/レゾナンスとも64に設定されるのである程度音を曇らす設定に偶然なったため変な音になっちゃった。なんで音がこんなに違うのか調べた結果、偶然が幸いして判ったという訳です。
- 磨けば光る
- サウンド・ブラスタなんて時代遅れだ、安いから大したものじゃないという印象をついつい持ってしまうものです。僕もそう強くは感じていませんが何となくそう思っていた節があります。が、もし貴方のサウンド・ブラスタが埃をかぶって活躍していないのならネット上のサウンド・フォントをセットして一度鳴らしてみてはいかがでしょうか?手間はかかりますが手間をかけるだけの音質を手に入れられますよ。微調整もできるので正に最高の音源ということが出来ます。僕の場合サウンド・ブラスタを使う割合は現状は3割程度ですがこれからこの比率がグンと増えそうです。サウンド・ブラスターは例えればダイヤモンドの原石みたいなもの。貴方が磨けば必ず光り輝くと思います。これもいわば魔法の一種かも。是非お試しあれ。
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