【ジャンルを超えた名曲】
トロンボーン奏者のグレン・ミラーが作曲したジャズのスタンダード・ナンバーです。この曲は超有名な曲なのでよくCMとかで流れているのをTVとかで聴く機会が多いです。貴方も聴けば「ああ、この曲か」と思い当たるのではないでしょうか。元々はジャズに分類される曲ですがジャンルを超え色んなミュージシャンに取り上げられています。ジャンルを越えて取り上げられるというのはやはりこの曲に素晴らしい魅力がある証拠なのでしょうか。
【色々なムーンライト・セレナーデ】
最近聴いたものでは、ボサノバにアレンジされたものをTVで聴きました。ちょっと昔でいえばデオダートという人が16ビートでアレンジしたものがとっても有名です。ブラス・ロック・グループのシカゴも16ビートにアレンジした「ムーン・ライト・セレナーデ」をカバー(第30話参照)していたはずです。色々なアレンジで取り上げられているのですが、僕が個人的になんといっても好きなのはオリジナルのグレン・ミラーがアレンジしたグレン・ミラー楽団自らの演奏です。このオリジナル・アレンジではイントロなしで突然メロディが始まります。ちょっと唐突な気もしますが、これはこれで好き。メロディはクラリネットが吹いており、サックスセクションが和音をつけて演奏されますが、絶妙にブレンドされたサウンドを聴くと思わず聴き入ってしまいます。
【映画:グレン・ミラー物語】
ところでグレン・ミラーの生涯を描いた映画があるのをご存知でしょうか?題名は「グレン・ミラー物語」。この映画の中で「ムーン・ライト・セレナーデ」のリハーサルをする場面が出てきますが、元々メロディはトランペットで吹くはずだったのがトランペッターがケガをして急遽リードパートをクラリネットで代用してリハーサルを続ける一幕があります。実話かどうか確認はしていませんが、この絶妙にブレンドされたサウンドがこのようなアクシデントの結果、偶然生まれたと知り面白いもんだと思いました。偶然起こった事が良い音楽を生む結果となった好例だと思いませんか?合理的に考えて納得するすることは大事なことですが全てそれで押しきろうとすると無理があるような気もします。偶然が生む気まぐれも受け入れるというような心の余裕を持ち続けていたいものです。
【映画の中の演奏シーン】
ところで、この映画は、ジャズ・マンであるグレン・ミラーを描いているのでジャズを演奏する場面が多く出てきます。その中で本物のサッチモが出演していて演奏する場面などがありジャズ・ファンにとっては嬉しい映画です。当然、グレン・ミラー楽団の演奏する場面も出てきて、「茶色の小瓶」、「タキシード・ジャンクション」、「イン・ザ・ムード」などのかつてのヒット曲を映画の中で聴くことができますから貴方のような音楽好きな人にはうってつけの映画なのかもしれませんよ。
【月の光を浴びる経験】
話は変わりますがこの曲の題名から言えばMoonlight(月光)がテーマの曲ですよね。ところで、月の光を浴びたことってありますか。日常生活ではなかなか機会がなくて意識したことさえないかもしれませんね。月の光は弱いので浴びてると感じるためには明かりがなにもないところでないとなかなか実感できるものではありません。その柔らかで青みを帯びたやさしい光は人に色々なインスピレーションを想起させるようです。月を題材にした曲って結構沢山あります。ジャズのスタンダードでいえば例えば「ムーン・ライト・セレナーデ」を筆頭に「イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン」、「ブルー・ムーン」、「ムーン・リバー」、「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビーム」などが挙げられます。
【月の光に感じるもの】
狼男が変身するのも月の光が成せる技ですよね。作り話では、ありますがこういうミステリアスな話を思いつくのも月の光に不思議な魅力があるからではないかなと思うわけです。実際に、月の光を浴びてみると柔らかな淡い感触がとても独特で神秘的な気持になってしまいます。月の光を浴びるとそれが実感できる気がします。僕の生まれ育ったところは田舎だったので夜になると明かりはほとんどなく小さい頃月の光を浴びた記憶がおぼろげながら片隅に残っています。例えば、そんな風に月夜のデートなんてできたらしゃれていると思うのですがこの世の中、月の光を浴びられる場所なんてなかなか見つけられないですねえ。離れ小島にでも行かないと無理かも....今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:グレン・ミラー