お気に入りの音楽千夜一夜 アベ・マリア お気に入りの音楽千夜一夜 アベ・マリア お気に入りの音楽千夜一夜 アベ・マリア お気に入りの音楽千夜一夜 アベ・マリア

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  第14夜 アベ・マリア(Ave Maria)

【珍しいクラシックのお気に入り】
お気に入りの音楽千夜一夜 アベ・マリア私にはあまり似合わないかもしれないが、クラシックの曲でお気に入りがあるので今夜はその曲のお話をしたいと思います。これでも小さい頃は、ピアノを習っていました。私の実家は田舎だったので、近所の女の子と一緒に30分電車に乗ってピアノを習いに行かなければなりませんでした。


【ピアノ教室の雰囲気は独特】
 ピアノの先生のお宅は子供ながら一種独特の雰囲気を感じたものです。その頃の思い出も手伝ってクラシック音楽には、ある種の憧れを持って接してきました。余り練習しない困った生徒だったのでピアノは、余り上達しませんでした。ピアノを習われた方なら必ず経験する教則本が「メトードローズ」。バラの花が描いてあるとても大きな譜面という印象が残っています。いちおう歌の教則本「ソルフェージュ」もやりました。残念ながら、絶対音階は得ることが出来ませんでしたが...クラシックは毛嫌いしていた訳ではなく余り聴く機会がなかったというのが本音。でも、バッハ(Bach)は好きでした。ビートルズ(Beatles)で「イン・マイ・ライフ」という曲があります。中間でハープシコードのソロが演奏されますが、バロック音楽を取り入れた雰囲気のあるソロで不思議な魅力に取りつかれました。小さい頃は、気になるととことんしないと気が済みません。実力も顧みず、コピーしてみようと無謀な取り組みが始まりました。通常の速度では、とても音が聴き取れません。困った末、テープレコーダに吹き込んだ演奏を半分の速度で聴けばできるんじゃないかと思い、実際に実行してみました。悪戦苦闘の末、まがりなりにもオリジナルとほぼ同じように弾けるようになりました。この頃から、気に入った音楽は、自分でやってみなきゃあ気が済まない性格が形成されたような気がします。


【聴く気がしなかったソプラノ】
 随分、話がそれましたが、アベ・マリアです。もともと、ソプラノの歌声は何故か好きでなく、今まで聴くのを避けてきた気がします。パナシェで一緒に出演することのある私の歌の師匠、森 美紀子さんが笑い話でよく口にする話でこんなのがあります。題名は忘れましたが子守唄で「眠れ、眠れ~」という歌がありますよね。どう歌うのが良いか考えたことありますか?母親なら我が子が安らかに眠りにつけるようやさしく歌うでしょう。でも、クラシックの場合はそのような歌い方は発声ができていない中途半端なものと受け取られてしまいます。子守唄であっても発声法に則った歌い方が優先されてしまいます。「それは、ちょっと違うんじゃないの?」とのたまう師匠に「なるほど」といつも相槌を打ってしまいます。そういうところに知らず知らず違和感を感じて敬遠してきたのかなあと昔のことを振り返ってみたりします。


【初めてソプラノに感動した日】
 ところが、最近になって素直に感動して聴けるソプラノに出会いました。クラシックは、得意分野でもないので誰が歌っているか知る由もありませんが、その歌声にはほんとうに感動しました。その歌がこの「アベ・マリア」でした。最初は素敵な歌声だなあと聴いていただけでしたが、子供の頃形成された気に入った音楽は、自分でやってみなきゃあという性格が顔を出し、自分でもあんな歌声で歌ってみたいと思うようになりました。しかし、男性がソプラノで歌いたいというのは相当変わった望みです。裏声で歌えば実現できるかもしれませんが、自宅で歌うと多分家族が許しません。とうとう、気が触れたかと思われるのが関の山。そこで、貸スタジオです。現在、週1で貸スタジオに通っているのでそこだったら誰にも気兼ねすることなく裏声で歌えます。まだ、完成には至っていませんが、アベ・マリアを僕なりに編曲してものにしようという努力をしている最中です。(追記:一応、完成しました。よかったら聴いて!metamor1のアベ・マリアを聴く)


【女性みたいに歌う男性】
 ところで、カウンター・テナーという男性パートをご存知でしょうか。声変わりする前の男の子によっては女性の声域まで高い声を出せる時期があります。「ボーイソプラノ」なんていわれます。ボーイソプラノのまま、大人になったら「カウンター・テナー」になります。カウンター・テナーで歌うために、男の大事なものをちょんぎってしまうという話を聴いたことがありますがほんとかどうかはわかりません。とにかく、女性の声域で歌える男性が世の中には存在してその代表格がSlava。世界中の「アベ・マリア」を集めてCDを作った人です。日本人では、もののけ姫で有名になった米良さんがいますよね。僕の場合、地声でどう頑張っても女性の声域は出すことはできません。しかし、奥の手があります。裏声を使うのです。裏声で歌うのは本来のカウンターテナーじゃないと言われそうですがまあ細かいことはさておき男性でも女性の声域でバリバリ歌っている人がいるんだから僕も地道に練習すればだんだんまともになるんじゃないかと期待しながら貸スタジオに通っています。今日は、これでおしまい。
 では、また明晩お会いしましょう。


[関連情報]
作詞:調査中
作曲:シューベルト
関連ページ:アカペラへの道


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