お気に入りの音楽千夜一夜 素顔のままで お気に入りの音楽千夜一夜 素顔のままで お気に入りの音楽千夜一夜 素顔のままで お気に入りの音楽千夜一夜 素顔のままで

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  第4夜 素顔のままで(Just the way you are)

【稀有のメロディ・メーカー】
 ビリー・ジョエル(Billy Joel)のバラード。とても大好きな曲。この曲を初めて聴いたとき、なんて素晴らしい曲を作る人なんだと、ビリーのメロディ・メーカーとしての才能に感心しました。私は、あまり歌詞を大切にしない人ですが珍しくこの曲の詞は辞書を片手に意味を調べました。これは彼女にこう語り掛ける歌。今のままの君でずっといてほしい、髪の色も変えなくて良いし、粋な会話も望まない...今のままの君でいてほしい。


【僕好みの雰囲気】
 どんな人でも、段々変わっていくのは致し方ないこと。でも、自分と合う方向に変わっていけば良いんですが、合わない方向に変わっていくと以前と違いしっくりいかないようになってしまったりする、こんな経験は多少の差はあれ誰でも思い当たるのではないでしょうか。だから、今のままでいてほしい。君が変わらなければ僕らはずっとうまくやっていける...彼女との関係を壊したくないあまり、現実には難しいことを思わず言ってしまう。そういう切実な思いが伝わってくる...そんな曲です。この曲が収録されているアルバムは「The Stranger」といいますが、ジャケットは結構気に入っています。上の写真がそれ。ビリーが仮面を暗い部屋でみつめているこのジャケットは何か訴えるものを感じます。このアルバムは、他にも好きな曲がいっぱい入っています。「ストレンジャー」、「マイ・ライフ」など良い曲です。ふと、思い出してたまに聴いたりしますがやはりメロディの素晴らしさに感動します。


【弾き語りが似合う曲】
 ところで、この曲を初めて聴いた時、オリジナルのようにバックバンド付きで歌うのも良いのですが、ピアノの弾き語りが似合うんじゃないかと直感しました。私は小さい頃から歌うことは好きでしたが人前で歌うことはあまりありませんでした。でも、この曲がきっかけで無性に弾き語りで歌ってみたくなり、毎日ピアノと歌を練習して弾き語りができるようになるんだと心に誓いました。その頃出入りしていた赤坂の「ポポ」という店でピアノを弾いていたのでここのステージでうまく歌えるようになるということを当面の目標にして頑張ってみることにしました。そう思いついたまではよかったのですが、弾き語りは、慣れないと様になりません。歌に集中すると、次のコード(コードについては第1話で説明しています。参考にしてください。)は何だっけと思った瞬間、ピアノが止まってしまう。かたや、ピアノに集中すると、歌詞が意味不明のあらぬ言葉になって「あれ、何を歌っているんだ?」という感じになり自己嫌悪に陥るといった具合になかなか前に進みません。練習の甲斐あって何とか最後まで通すことができるようになったのでいよいよ「ポポ」で弾き語りを試してみようと相当意気込んで出かけました。が、結果は散々..ステージで弾くのと自分の家で弾くのとは随分勝手が違ったようです。でも、めげずに続けた結果、何とか人前で弾き語りが出来るようになりました。最初に直感した通り、この曲は弾き語りには最適で、今では僕の一番得意とするレパートリになっています。


【ピカピカに輝くサックス・ソロ】
 ところで、この曲は中間あたりに、アルト・サックス・ソロが入っています。その頃、一世を風靡したJazzMan フィル・ウッズによるものです。明らかに乗りに乗って吹いているという感じで演奏がピカピカに輝いています。フィル・ウッズという人は、とてもリズム感がよい人だなあと思います。フレーズに何か切れのような、シャープさを強く感じます。好きなアーティストでもあることから、レコードを何度も聴いてるうちにフレーズを空で歌えるぐらいになりました。それくらい惚れ惚れするよい出来だと感じます。もし、この曲が街中でかかっていたら、足を止めてアルト・サックス・ソロに耳を傾けて下さい。それくらい価値のある演奏ではないかなあ..
今夜は、これくらいでおやすみなさい。また、明晩お会いしましょう。


[関連情報]
作曲:Billy Joel
作詞:Billy Joel
アルバム:「The Stranger」(Billy Joel)(1977年)


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