【曲を知ったきっかけ】
「シャボン玉・ホリデー」って知っていますか?テレビ番組でザ・ピーナッツやクレイジー・キャッツが出ていたバラエティ番組です。毎週、私はこの番組を心待ちにしていました。この番組のエンディングを聴く為に...テレビだから見る為にじゃないかって?いいえ、これでいいんです。私のお目当ては、ザ・ピーナッツが歌う「スター・ダスト」。頭から御終いまで2声のデュエットで歌う素敵なメロディはしっかり私の心に刻まれたようです。
【曲名を知るまで...】
この頃、曲の題名は知る由もなく、時間は過ぎて行きました。この曲、ジャズのスタンダード曲で有名なジャズメンが沢山取り上げています。ナット・キング・コール、クリフォード・ブラウン等どれも個性的で素晴らしい演奏です。私自身、ジャズを本格的に聴き出したのは大学に入ってからで、BigBandサークルに入ったのがきっかけです。勉学はそっちのけでサークルの練習が終わるとジャズ喫茶に入り浸り、正にジャズ漬けの毎日です。或る日、いつものようにジャズ喫茶でジャズ談議に花を咲かせていた時、どこかで聴いたメロディが流れてきました。この時、はじめてこの曲の題名が「スター・ダスト」であることを知りました。「ふーん、スター・ダストっていうんだ」。すると、頭の中で小さい頃の思い出が鮮明に蘇ってきました。ピーナッツの素敵なデュエット、中間で奏でるギターソロの旋律、それら全てが好ましく思い出すことができて何かとても感動してしました。20年来、会えなかった恋人に再会したのに等しい感動でした。(ちょっと、大袈裟かな?)前から好きだった曲ですが、この日以来私にとって特別な意味を持つとっておきの曲になったことはいうまでもありません。
【コードを元に演奏されるジャズ】
私は、アレンジ(編曲)に興味があり好きな曲ができると自分なりに編曲してみたくなり、色々なことを試してみたくなります。例えばコード進行。ジャズやポップスの曲はメロディの他にコードというものがつくのが一般的です。コードは判りやすく言うとメロディに相応しい和音のことでメロディを奏でると同時にコードに沿った和音を奏でるといっそうメロディが引き立ち伴奏をする時はピアノやギターはこのコードを元にして演奏することが多いです。
【コード進行とは】
上の楽譜を見てください。コードは○印で囲ってある記号のことをいいます。ギターを弾いたことがある人ならよくご存知のCとかG7とかいう記号のことをいいます。メロディに一番相応しい和音を表す記号と思えばよいかと思います。メロディに沿って2拍か4拍毎にコードが付けられていてコードの集まりをコード進行といいます。コードは、メロディに合えば変えることができます。ちなみにジャズ・メンは、コードを変えるのが大好き。昔から伝えられた名曲を自分なりのコードにアレンジしたりすることで新しい感覚を持った演奏が生まれます。それが何度も何度も繰り返されジャズ・スタンダード・ナンバーとして定着しました。
【繰り返し演奏されるスタンダード】
ポップス系の曲はヒットしても暫くすると誰も聴かなくなってしまいます。(例外はありますが...)「スター・ダスト」を初めとするジャズ・スタンダード・ナンバには流行はありません。きっと、これからもジャズ・メンによって繰り返し演奏され末永く語り継がれて行くことでしょう。そういうところにとても魅力を感ずるのは私だけではないと思います。話がそれてしまいました。「スター・ダスト」にも、もちろんコードがついています。私は、コードを色々自分なりに考えたコードに変えてみる遊びをします。ただ、うまく行かないことのほうが多いですけどね。が、うまくいって楽しいこともたまにですが経験できることがあります。いつか、この遊びが自分なりの音楽に良い影響を与えて少しずつかっこいい音楽を奏でられるようになることを期待して話を終わることにします。それでは明日の夜にまた、お会いしましょう。