音楽に魔法をかけよう 音楽に魔法をかけよう 音楽に魔法をかけよう 音楽に魔法をかけよう
音楽に魔法をかけよう

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4.2.1)リアルなブラスサウンド~
    アタック & クレッシェンドをうまく設定するコツ

【設定してはみたものの...】
 さて、アタック & クレッシェンドの威力はいかがでしたか?え、お前は嘘つきだ?ちっともブラスらしくならないぞとおっしゃる貴方。そんな貴方に贈る「設定するコツ」を解説したいと思います。このExpressionで作る音量変化は曲想とか音の長さによって少しずつ微調整をしないとブラスらしくならないことが多いです。実は僕も新しくブラス・サウンドを作る時は自分で作った「音楽に魔法をかけよう」を参考にして作ります。ある日作ったブラスサウンドが思った以上にしょぼくてがっかりしたことがあります。笑)ですから聴いてイマイチしっくり来ない時はこう直すといいよという解説が別に必要かもと感じていました。そういうコツみたいなものを以下に解説してみたいと思います。

【音量の設定】
 アタック クレッシェンドをかけた音の音量と素の音の音量について説明します。この2種類の音を同じ音量に設定した場合どうしてもアタック & クレッシェンドをかけたほうが小さく感じてしまいます。ですから5~10程度アタック & クレッシェンドをかけた音の音量を上げた設定にする必要があります。この設定をしないと不自然に音がストンと落ちてしまう感じになり気持ち悪いことこの上ありません。

【デジタル臭さを緩和する:クレッシェンドのタイミング】
 クレッシェンドの変化をつけるのに使うexpressionはある程度の間隔でベロシティを段々上げていきます。でも現実の金管楽器で演奏される音量変化は連続的に上がっていくものでまったく同じではありません。expressionの上げ幅が小さければ小さいほど本物に近づいていきますが所詮偽者です。ですからexpressionで変化する時如何に連続して上がっているようにみせるかという点に注意を払う必要があります。注意点は2つです。1つ目は各パートのexpressionのタイミングがピッタリ一致しないようにワザとずらすようにすることです。すっきりするからといってタイミングをぴったり一致させるなどもっての他です。聴いて違和感がある時はexpressionのタイミングが合っていないかイベントリストで確認することにしましょう。

【デジタル臭さを緩和する:アタックのタイミング】
 アタックの変化で大事なのが音量を落とす速さ。早すぎると現実離れした不自然な音になり遅すぎるとアタックらしさがなくなってなまぬるい感じの音になってしまいます。ちょうどアタックを感じられる速さがあるのでそこは場所場所によって調整が必要です。再生を何回も繰り返しexxpressionの変化のタイミングを少しずつ修正していくと「お、本物のブラスみたいと思えるタイミングを見つけられます。だまされたと思って一度試して頂けると嬉しい。そうすると実感が沸きますよ、本物のブラスみたいだって。

【デジタル臭さを緩和する:リバーブ】
 さらにもう1つのデジタル臭さを緩和する方法が薄くリバーブをかけることです。20~30ぐらいでしょうか?リバーブをかけることによりexpressionの変化がある時に残響音が加わるので変化が目立たなくなります。でもかけ過ぎないようには気をつけてください。

【直しているうちに発生する順番誤り】
 僕が実際に経験した話ですが今まで書いてきた注意事項を実行しても何故か違和感が消えない箇所が1箇所だけ改善しない事態に遭遇しました。結局わかったことはexpressionのクレッシェンドする順番が入れ替わってしまったことが原因だったとわかりました。普通は坂の部分などは100tics毎に90,95,100,105,110,115...という具合に順番に値が上昇する設定にするわけですがこれが90,95,105,110,100,115というように順番が連続でない状態になっていました。自然界ではあり得ない音の出方でその結果物凄く変な音になってしまったわけです。どうもデータをいじっている内に変な風に直してしまったようです。

【派手さを加減する】
 アンサンブルの場合初期設定のまま再生すると特にYAMAHAの音源などは派手目な設定になっているので妙にうるさく聴こえてしまいます。ですから必ずカット・オフとレゾナンスは低く設定して音を鈍らせる必要があります。また好みの問題もありますが主旋律を奏でる以外のパートは可能な限り音量を絞ったほうがアンサンブルとしてのまとまりが出てきます。必ず実行してください。

【微調整は必ず必要】
 最後に大事なのが音量の微調整、タイミングの微調整です。ピアノロールでブラスの全パートを表示しながら色々いじくっていくと何となくブラスらしくなっていきます。この工程を省略してしまうとブラスらしくなりません。ブラスらしくなるならないはこの最終調整の段階で決まると言っても過言ではありません。詳細は別のページで紹介することにします。


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