【はじめに】
Metamorphosis-Oneです。今回は、ミュージック・マジシャンの秘密兵器 マルチバンド・コンプレッサを紹介します。表題もインチキ健康食品の宣伝みたいでうさんくさいと思った貴方。騙されたと思ってお試しください。笑)。じゃあ詳しく説明します。
【低音のブヨブヨ感】
マルチバンド・コンプレッサは、その名の通りコンプレッサの一種で周波数帯毎にコンプレッサの設定ができるエフェクタです。コンプレッサなので使い方の良く判らない、馴染みにくいエフェクタです。何をするために使うかというとちょっと極端かもしれませんが、低音のブヨブヨ感を取り去り耳に心地よい音を得ることができます。中音や高音はMIXを作る時に感じた感覚とさほどずれはありませんが低音はいけません。ちょっとでも油断しているとすぐブヨブヨ感が増してきます。僕の場合、MIXはコーラス、バンド演奏(楽器部分)、バンド演奏(リズム部分)の3つを混ぜて作りますが、それぞれ単一トラックでは気にならなかったのにMIXした後、聴いて見るとどうしてもブヨブヨ感を感じることが多いのです。ですからマルチバンド・コンプレッサの設定は低音を中心につぶす設定をします。
【実はどうやって使うかわからなかった..】
僕もつい最近までこのマルチバンド・コンプレッサはいったい何に使うものなのか理解できませんでした。HPで音楽関係のページを見ていたところ、最終MIXにはマルチバンド・コンプレッサを使っている云々...をみかけました。音がよくなるなら試してみねばと早速マルチバンド・コンプレッサを通したMIXを作ってみる。ところが、結果は音が良くなるどころか耳障りなジュルジュルした音が加わり通す前よりひどいものとなってしまった。その時は「なんじゃこれは?よけい変な音になってしまったではないか」と憤りましたが、設定が悪いために望まぬ結果になったということを後日知ることになります。
【偶然気がついたマルチバンド・コンプレッサの威力】
ところで皆さんは、歌をどこで録音していますか?自宅ではなかなか思いっきり歌うことは近所の手前できませんよね。Metamor1は、近くの貸しスタジオで録音します。1時間500円です。貧乏人の身にはありがたい話です。そのスタジオはそれなりのPAが設置されています。完成間近のMIXがまともなスピーカで鳴らしてみたらどんな感じかなあと思うのは人情というもの。スタジオで2,3曲流してみました。その中の1曲が何故か耳にとても心地良い。すぐには判りませんでしたがその曲だけマルチバンド・コンプレッサを通していたということに気がつきました。確かに心地良い。でもジュルジュル変な音が混ざっているのはどうしたらいいんだろう。概してエフェクターの設定は控え目に設定したほうがうまくいくことが多いと感じます。どうしても効果のかかり具合を確認したい気持が影響するのかついついかけ過ぎてしまうことが多いです。結局、試行錯誤した結果コンプレッサを深くかけ過ぎていたのだということに気がつきました。
【貴方にも経験して欲しい心地良さ】
控えめに設定を見直して大音響のスピーカで鳴らしてみると....それはもうなんというか今までの努力が報われたなあぁぁぁぁと実感できるすばらしい心地良さでした。えっ、やっぱりうそくさいって?安物のヘッドホーンでは違いは体感できません。そこそこのPAシステムで大き目の音でスピーカで再生すると実感できますから是非お試しを。是非「目から鱗」の体験をしてみてください。MIXの出来が1レベル上がったことを実感できます。
Metamor1と同じ過ちを繰り返さないように設定の例を以下に示します。この設定を最初に設定して曲毎に最適な設定を試行錯誤しながら見つけてください。多少、早く最適な設定を見つけられると思います。
[低音の設定] ・スレッショルド -12db ・レシオ 2:1 スレッショルドは深め | [中音の設定] ・スレッショルド -4db ・レシオ 1.6:1 スレッショルドは浅め 深めにするとジュルジュル いいます。 | [高音の設定] ・スレッショルド -4db ・レシオ 2:1 スレッショルドは浅め 深めにするとジュルジュル いいます。 |
その他の設定は、現在研究中なのでどう設定するのが良いかわかっていません。判り次第内容を追加したいと思います。 |
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