
音楽に魔法をかけよう【コンプレッサの2つの用途】
具体的にコンプレッサをどのように設定すればいいか説明します。概要で述べたように、コンプレッサは2つの働きがあります。音をパキパキにする使い方と、音を潰す使い方です。高音、中音(ギターやピアノ)は、音をパキパキにする設定、低音(ドラム、ベース)は音を潰す設定をします。こうすることによってギターやピアノは輪郭がハッキリし、ドラム、ベースは音の締まった、ぶよぶよ感のない音になります。でも、これはあくまで簡易的な方法です。プロは1楽器毎に設定をするらしいです。私のいう通りMixして気に入らなかったら、1楽器毎やってみればよろしい。恐ろしく時間はかかるけど....。原理を説明します。
【理解を助ける参考書】
では、具体的な設定方法を説明しましょう。僕はMusic Studio StandardというMIDIシーケンサに付属しているプラグイン・コンプレッサを使っています。その設定方法が下の説明の右の図です。
断っておくけどこれからの説明を理解するためにはコンプレッサの教科書の読破が必要です。読んでいないとチンプンカンプンだと思います。初心者向けの説明はしないので必ずこれを読んでください。
左の絵を見て下さい。青の部分が元の音で、コンプレッサをかけると赤の部分のように最初の部分はそのままで後ろのほうで音を潰すことにより音を尖がらせることができます。こういう波形に加工する事により音をパキパキにすることができるわけです。主にギター、ピアノなど中音から高音を発する楽器の音を処理するのに使います。
・スレッショルド -6.0db
・スレッショルド -26.0db
図1_1_1をみてください。この場合はコンプレッサの効果が確認できるはずです。青線がスレッショルド・レベルを示し一部の波形がスレッショルドを超えて飛び出していますね。波形とスレッショルドがこのような状態になっていれば適切なスレッショルドを設定しているといえます。ところが、図1_1_2の場合は、コンプレッサは効きません。どう注意深く聴いても元の音と同じです。なぜなら図1_1_2の場合、スレッショルドレベルがどの音の波形にも触れていません。ですから、もっとスレッショルドレベルが-6dbの場合は例えば-12dbとかに値を変更してやれば変化が確認できると思います。コンプレッサをかける場合は録音した波形がどれくらいのレベルにあるか確認して波形のレベルが大きい時は-3~6db、波形のレベルが小さい時は例えば-10db以下で確実に波形と触れるレベルを設定すればうまくいくと思います。余談ですが物凄く低いレベル(-30dbとか)にスレッショルド・レベルを設定しなくてはならなくなったらそれはもともとの録音が小さすぎます。録りなおすべきだと思います。|
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