【最近のボーカリスト】
この曲は今はやりのボーカリストは誰だという聴き方をしてたまたま知った曲。若い頃は残念ながら知る機会がなかった曲。初めて聴いたのはマイケル・シベスカの生声。ライブで聴いたものが印象に残った。その内、ダイアナ・クラールも歌っていることがわかり歌いたい気持ちが急上昇し僕のレパートリーになりました。
【おそーい4ビート】
この曲はこれでもかというぐらい遅い4ビートで歌うのが好き。でもバラードでは演奏しない。4ビートにコダワリがある。このくらいの速度だと昔はどうやって弾けばよいのか途方にくれてしまったものだ。このテンポに相応しいのは何といってもブロックコードをバック・ビハインドで弾く奏法。これが弾けないとなかなか様にならない。
【雰囲気がいかしてる】
この曲を歌うと頭の中が色々なイメージで一杯になる。それだけ想像力を逞しくする雰囲気に満ち満ちている感じがする。けだるい大人の恋の歌。煙草の煙、呑み過ぎで残したお酒、ちょっとくたびれた風貌のピアニスト、ナッツの固さ、チーズの柔らかさ。そういうイメージがどんどん膨らんで見知らぬ酒場でグダグダと管を巻いている錯覚に陥る。へたをすると何処かへ行っちゃいそうだ。
【不器用な男の歌】
歌詞の内容もなかなかけだるい感じ。僕はカワイ子ちゃんの君に毛皮とかダイヤの指輪とか豪勢なプレゼントをして何とか気を引こうとしたけどそういうのは実は僕の流儀じゃない。愛って何だろうね。実際にうまく行かない、そう単純にうまく行くわけない。現実的でちょっと屈折した感じがいいですね。
【フェイク】
僕は基本的にテーマのメロディは忠実に歌う派だ。リズムを崩す程度で殆どフェイクはしない。この曲に関してはちょっとフェイクしたくなる。
【音数】
この曲を演奏する時はとにかく音数を減らして演奏する。ベースだけで歌うぐらいでもよいかもと思うぐらい。うまく音を選んで最高の演奏をしようと思う。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲、作詞:Don Redman & Andy Razaf