【歌を歌うってこと】
僕は小さい頃、歌を歌うのが好きだった。ビートルズは神様のように崇めていたので毎日レコードを聴いていた。歌が好きだから一緒に歌う。毎日歌っているとアルバムの次の曲が何か自然に覚えてしまう。英語はわからなかったけどわからないなりに聴いていると意味は全然わからないのに聴いたままその通りに歌えるようになってくる。毎日聴いているので半端なところは微塵もない。ポールやジョンがレコードで歌うのとニュアンスも何もかもその通り同じように歌えるようになる。毎日続けているからできるようになるのである。
【一緒に歌うのを諦めた曲】
しかし、アルバムのなかで歌好きの僕が一緒に歌うことを諦めた曲がある。それが、この「ロング・トール・サリー」という曲なのだ。理由はポールの声が高すぎて僕の声域では歌うことが出来なかった。それともう1つ、ロックンロールというかその手の曲を歌うには歌の力量が備わっていなかった。この曲はビートルズのオリジナルではなくロックンロールの名曲の1つ。リトル・リチャード、ロバート・ブラックウェル、エノトリス・ジョンスンという3人のミュージシャンによって作られた曲だ。
【ポールの驚異的な歌声】
ビートルズはたまに自分達のオリジナルでない曲を歌うことがある。こういうのを曲をカバーするといったりする。この曲「ロング・トール・サリー」もその内の1つだ。で、リード・ボーカルはポール・マッカートニーが担当しているがこれが物凄い。声の高さはとてつもない。それに加えシャウトを加えたスピード感のある歌声はぞっとするほどの緊張感に満ち満ちている。僕がどう頑張ったってあんな格好良く歌えない。その辺のロッカーでは全然歯が立たないんじゃないだろうか?
【アレンジ】
ビートルズが曲をカバーする時のアレンジは秀逸なものが多い。この曲のアレンジもなかなか憎いことをしている。が、いくらアレンジが素晴らしくたってリードボーカルがパンチのある歌声で仕上げなければ本末転倒である。そういう意味ではポールの歌声はお釣りがくるほど素晴らしくアレンジの素晴らしさをぐんと引き上げていると言える。
【適材適所】
ビートルズがカバーした曲は一緒に歌えないがビートルズのオリジナルソングは限りなくニュアンスも含めて同じように歌える自信がある。僕の場合はそういうこと。世の中は広い。逆に、ロックン・ロールならまかしとけ。ポールとニュアンスまで同じように歌えるよという人がいるかもしれませんね。
【今なら歌えるかな?】
今練習したらひょっとしたらポールみたいに歌えるようになるかも知れません。でも練習しても発表の場がないのでやっぱりやらないかな。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:Little Richard
Robert Blackwell
Enotris Johnson
作詞:Little Richard