【幼い記憶の扉を開く瞬間】
この曲はボビー・ダーリンの持ち歌ですがかなり長い間、僕の耳に届くことはありませんでした。きっかけはボビー・ダーリンの伝記映画。公開されていることも知らずにいた僕にあるボーカリストからジャズ・ボーカルをやっているんだったら見なくちゃあと強く勧められ実はあまり気が進まないまま映画館に行きました。映画の題名は正に「ビヨンド・ザ・シー」。曲名そのままです。映画の中でこの曲が流れてきた時僕の幼い頃の記憶の扉が開かれ強い懐かしさが襲ってきました。気がついたら泣いてました。とても不思議な感覚でした。
【凝った構成の曲】
この曲の構成は複雑です。かなりの回数転調します。最初のメロディの「Somewhere beond the sea」というところのメロディが転調する毎に繰り返されます。転調はFで始まってAに飛び、さらにCに飛び、Fに戻ると言う具合です。変わってますが、くどくはなく転調して繰り返されるメロディがこの曲の良い特徴になっている感じです。
【ボビー・ダーリン】
恥ずかしながらボビー・ダーリンは知ってから間もないのであまり偉そうなことはいえませんが、もともと心臓に障害を抱え15歳までしか生きられないと医者から言われたと言う悲運の人。しかし、音楽からエネルギーをもらいエンターテイナーとして37歳まで活躍しました。悲運にもめげずショウビジネスの世界で頑張ったボビー・ダーリン。格好良いなあと思います。
【音楽の力】
音楽の力といえば僕も色々恩恵を受けている気がする。僕もわき道にそれずやってこれたのは音楽によるところが大きい。音楽がなかったらやることがなくて困ってしまう。やることがなくて時間を潰す時間が多いほど人はろくなことを考えない。時間を費やす価値のある目標に向かって日々努力するっていうのが理想の姿だと思う。
【マニアックな曲】
どちらかといえばこの曲はマニアックな部類にはいるかもしれない。ジャズ・ボーカリストでこの曲をレパートリーにしている人にはお目にかかったことはない。だから、レパートリーにする意味は大きい気がします。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:Summy Cahn
作詞:Nichrus Brodszky