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お気に入りの音楽 千夜一夜       


  第94夜 君の瞳に恋してる(Can't take my eyes off you)

【リバイバル】
 この曲は2度ヒットしています。最初この曲を歌った人はフランキー・ヴァリという男性ボーカリストです。時は1967年、僕が小学生か中学生ぐらいの時ですね。それからディスコで踊るのが流行りだしてから2度目に登場します。時は1982年。フランキー・ヴァリが歌ったのとは似ても似つかぬディスコ・サウンドにリメイクされたそのサウンドはディスコといえばこの曲と言われるぐらい定番のヒット曲になりました。誰が作ったかというとBOYS TOWN GANG(ボーイズ・タウン・ギャング)というアメリカのグループ。今聴いても懐かしさも手伝ってか踊りたくなって来るぐらいゴキゲンなサウンドです。アレンジという面で考えると用意周到に乗りの良いサウンドを作り出す色々な技が凝縮されている、そういう思いを抱かせる大好きなサウンドです。


【どっちが好きか?】
 フランキー・ヴァリのオリジナルとボーイズ・タウン・ギャングのリバイバルとどっちが好きかと聴かれると僕の場合断然ボーイズ・タウン・ギャングのリバイバルのほうに軍配を上げてしまいます。とにかく乗り乗り。TVの番組のテーマソングに取り上げられていた時期もあってこの曲を聴くと懐かしさが込み上げてきます。


【感心するほど秀逸なアレンジ】
 ボーイズ・タウン・ギャングのアレンジの良さには感心してしまいます。歌のメロディに絡むホーンの副メロディの絶妙さ、オリジナルでも使っているフレーズをディスコ・サウンドの中で溶け込むよううまく再構成するアレンジ力、ちょっとで良いからあやかりたいものです。こんな風にアレンジできたらいいなと思える見本のようなサウンドです。


【サウンド・メイキング】
 ディスコのサウンドは乗り乗りで踊れる躍動感が必須条件ですよね。踊ることを前提に作られているので当たり前かもしれませんがビート感というか乗りの良さを出すために活躍するのがベースとドラムスです。一時期バス・ドラムの音を加工してフトンを叩くような音にするとか色々な技が編み出されたのもこの時期かもしれません。「君の瞳に恋してる」にも挿入されていますがストリングスがやたらに入ることが多いのも特徴。ギターやエレピも色々なエフェクタで加工されサウンド・メイキングという分野で様々な試行錯誤がなされた時期という気がします。乗りがよくなることは全部やってみるみたいな音の作り方をされている時期だったのかもしれません。


【燃え尽きた?】
 「君の瞳に恋してる」以降、ボーイズ・タウン・ギャングは目立ったヒットがないままどこかへ行ってしまいました。あれだけのサウンドを作れる非凡な才能が1曲でお終いになってしまったのはちょっと残念な気がします。1曲で燃え尽きてしまったのでしょうか?それとも音楽以外のことで色々あって思うように音楽に専念できなくなってしまったのでしょうか?詳しい事情は知る由もありませんがもう1,2曲ヒット曲を飛ばして欲しかったなと思います。


【僕も作ってみたい】
 この頃のサウンドは新しい試みに溢れていて個人的には大好きなサウンドです。何時の日か聴いたら踊りたくなるようなこれぞディスコ・サウンドと呼べる決定版的サウンドを僕も作ってみたいなあと思います。今日はこれでおしまい。
 では、また明晩お会いしましょう。


[関連情報]
作曲:Oscar Levant
作詞:Edward Heyman


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