【深い悲しみ】
この曲を聴くと色々なことを感じます。僕の場合、この「ネイチャー・ボーイ」を聴くと半端な深さでないとても深い悲しみの感情を抱きます。何がそうさせるのかわかりませんがそういうことを抱かせる魅力がこの曲には具わっている気がします。これって凄いことだと思いませんか。こういうのを指して「魂が宿る」とでもいうのでしょうか。素晴らしいオリジナリティを持った曲だと思います。
【珍しく気に入った演奏に出会えない】
普通好きな曲になるきっかけは大抵CDやレコードで流れる演奏を聴いてというのが多いと思います。でも、イメージ通りのお気に入りの演奏に出会えない場合もあります、この曲みたいに。ナット・キング・コールやエラ・フィッツジェラルドも歌っています。でも、何故かピンと来なかったんですね。決してやる気ない演奏だったりではありません。素晴らしい演奏ではあるのですよ。でも僕固有のコダワリみたいなものがあってそれと合致していないんですよ。
【アレンジのイメージ】
僕の頭の中にある「ネイチャー・ボーイ」のイメージはどんなのか説明しろと言われると困ってしまいますがおぼろげながら感覚的なものとして存在しています。もう少しイメージを固めようと譜面とかにする試みをしていますがまだ納得いくものは作れていません。まあ、あせることはないので僕なりにアレンジした「ネイチャー・ボーイ」を少しずつ育てていきたいなと思っています。この曲はふと思い出すとピアノで弾いて遊んでみたくなります。だから僕の「1001」の「ネイチャー・ボーイ」の部分は僕の変態コードの落書きで一杯です。笑)
【無名のソングライターが作った奇跡の曲】
この曲を書いたのは誰でしょうか。さぞ有名な作曲家が作ったと思いきや違うんですね。イ-デン・ア-ベズという当時は無名のソングライターが書いた作品だったのだそうです。彼はこの曲を売り込みにナット・キング・コールに会いに行ったのですが門前払いを食わされ結局会うことは叶わなかったらしい。でも、譜面は置いていったそうです。それを目にしたコールがその後大ヒットを飛ばしてしまうのですから世の中面白いものです。正にアメリカン・ドリームと呼ぶに相応しい出来事だと思いませんか。皆さん、曲を売り込みにいって門前払いを食わされたら譜面だけは置いて帰りましょう。同じことが起こるかもしれませんよ。笑)いい曲なら誰が作ろうがヒットする。実に平等でわかりやすいです。こういう話は何か痛快で好き。世の中は新しい音楽が次々と登場し次々に消えてゆきます。が、人目に触れず日の目を見ない名曲も実は沢山あるんじゃないかなと思ったりします。
【チャンスを掴む機会】
昔に比べれば無名の人がチャンスを掴む機会は随分増えたような気もしますがこれも積極的にインターネットで宣伝する人にいえることでそういうことに疎い人は恩恵に預かれません。音楽も多様化して誰もが納得する曲を作るというのも難しい世の中になったかもしれません。僕も最近は聴く音楽がジャズに偏っています。ヒップ・ホップとかTVとかで見ることはありますが真剣に聴く機会は殆どありません。昔ほど大ヒットが生まれにくい世の中になったということでしょうか。
【ヒットのきっかけは他愛ない?】
でも「ネイチャー・ボーイ」のような「魂の宿る」曲が書ければそんなことは関係ないかもしれません。宣伝も大事ですがやっぱりいい音楽を作ることが一番大事だよなという思いに耽ります。逆にひょんなキッカケが大ヒットを生むこともあります。「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」という名曲も最初は鳴かず飛ばずだったそうです。「イン・アナザ・ワード」から「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」に曲名を変えただけで大ヒットしてしまったらしいです。んー、どこにチャンスが隠れているか判りませんね。良く考えてみるとチャンスを掴む人は数が少ないから意味があります。誰でも掴めたらそれはもうチャンスではありませんよね。稀少な存在だから掴む価値があるということですよ。そう考えれば諦めもつくというものです。でも羨ましい。
【オリジナリティの有無】
「ネイチャー・ボーイ」は型にはまらないオリジナリティを感じる曲です。メロディにしろ、コードにしろ何か独特な味わいがあります。僕もこんなオリジナリティをビンビン感じる曲を書けるといいなあと憧れてしまいます。よく思うのですがさあ作るぞと意気込んでも決していいメロディは浮かんでこないと思います。電車の中とか何でこんな時にと思う時にこそ掴んだメロディが貴重な気もするのですがどうなんでしょうか?
今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作詩:イ-デン・ア-ベズ
作曲:イ-デン・ア-ベズ