【美しい曲に美しい声】
ボズ・スキャグスが歌った美しいバラード。元々美しい曲なのですがボズのあの声で聴くと2倍ぐらい美しさが際立つ気がします。ボズの声は特徴があり聴いた瞬間「あ、ボズだ。」と判ります。一度聴いたら印象に残ります。得なボーカリストだなあといつもうらやましく思います。
【ナイス・ボイス】
彼のコンサートは一度見たことがありましたが、客席から「Nice Voice!」なんて声が掛かったりしてました。特徴のある声の持ち主だと言うことをみんなが知っています。ところでこのコンサートでちょっと驚いたことがありました。普通のコンサートって段々盛り上がっていって終わるものですよね。だから最後の曲はビートのある賑やかな曲で終わるもんだという固定観念があったのですが、このコンサートは勝手が違いました。最後の曲がこの「ウィー・アー・オール・アローン」で締めくくられたんです。バラードでしっとりと終わる。最初は「ええっ」と思ったのですが聴いた後は「バラードで締めくくるのもおつなもんだな」と思い直しました。そういえば最近はコンサートにいかなくなって久しいです。TVとかでライブの映像を見たりすることがあるのですが、見ていると1曲目からみんな総立ち状態だったりするのを見るとちょっとついていけないなと思ってしまいます。
【弾き語りで映える曲】
この曲はピアノのイントロから始まりますがビリー・ジョエルの「素顔のままで」と同じように弾き語りで弾くと物凄く映える曲だなと感じて練習し晴れて僕の弾き語りのレパートリーに加わりました。オリジナルの演奏ではストリングスなんかも加わってゴージャスな伴奏になっていますがエンディングはまたピアノだけになって終わるアレンジになっていてとても僕好みの構成です。ボズの曲はよく聴くと1曲、1曲が丁寧に作られているなあと感じることが多いです。多分、1曲毎に愛着を持って作っているんだろうなあと思ってしまいます。
【ジャンルを超えて愛される名曲】
この曲は、ジャズではありませんがミュージシャンがみんな知っているスタンダード・ナンバーと呼んで差し支えないと思います。特にピアニストはみんなこの曲が好き。嫌いだという人にはまだ出会ったことがありません。まあ、特別な事情で嫌いになっちゃうことはあるかもしれませんが...。例えば、思いを寄せる女の子に振られちゃった店でたまたまこの曲がかかっていたりしたら最悪です。僕も同じ状況に置かれたら2度と聴かないと硬く決心してしまいそうです。「可愛さあまって憎さ100倍」という諺がありますがこの曲聴いた時辛い思い出が蘇るようになっては正直参ってしまいます。この曲に限らず幸いなことにそういう思い出はないので幸せかも。
【ピアノの伴奏がとても似合う】
この曲の伴奏はピアノがピッタシという気がします。ピアノから醸し出される透明感が曲の雰囲気に合っているからという気がします。いつも思うことですがピアノ良さの1つに透明感というのは欠かせません。しかし、この透明感は弾けば出るものではなくうまく弾かなければなかなか出てこないものです。多分音をうまく抜く技を覚えないとうまくいかないのではないかというのが僕の見解です。ピアノという楽器はキーを叩けば音が出るので他の楽器に比べると音を出すことは簡単に出来ます。ギターにしろ、ベースにしろ指の痛みを通して段々良い音が出てくるみたいなところがあって努力しないと音さえまともに出ないというところから始めねばなりません。しかし透明感などという高級な感覚を表現しようとするとピアノがいくら音が簡単に出せる楽器でもすぐに会得することはかなり難しいと思います。僕も思い通り透明感を出せと言われてもできないだろうなあ。どの楽器も奥は深い。この曲を聴くとそんなことを考えたりします。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:ボズ・スキャグス
作詞:ボズ・スキャグス