【バート・バカラック】
この曲はバート・バカラックが作ったボサノバ・ナンバーの1つです。バカラックの曲は必ず変拍子の小節が1箇所はいったりコードが斬新だったりでちょっと気になり小さい頃でしたがこの人の作る一連の作品にはまったことがあります。この曲以外にも好きな曲は一杯あります。「サンホセへの道」、「小さな祈り」、「雨に歌えば」などどれもバカラック節みたいな特徴が感じられてどの曲も大抵好きだったなあ。やっぱしどの曲も変拍子がはいるのとコードが斬新なのが特徴だった気がします。バカラックにとっては良い曲を書くためのおまじないみたいなものなのかもしれません。
【不思議な曲】
で、変拍子と言っても5/4拍子とか出てくるわけではなく4/4拍子に1小節だけ2/4拍子がはいる、そんな程度です。バカラックは不思議な曲を作る人だなあという印象があり結構小さい頃から聴いていたような気がします。小さい頃は変拍子の部分がなんであんな変なことをするんだろうかと疑問を感じましたが最近聴くと逆にあれが良いアクセントになっていると感じてないと逆に物足らなく感じるようになってきました。
【バカラックの譜面】
バート・バカラックを初めて聴いたのは確か中学生ぐらいの時だったのですが、バカラックが一時はやった時期ということもあってレコード屋さんにいくとバカラックの曲の譜面が売っていたりしていました。好きだったので1,2冊買って弾いてみたりしたおぼろげな記憶があります。譜面をみて変わったコード進行の部分を弾いてみてなるほどこうやって弾くんだと喜んでピアノを弾いていたような....。バカラックはキーに一見そぐわないようなMaj7コードをよく使う人ですが通常は使わないような変わったMaj7コードが登場したりします。譜面を見るとそれが良くわかり、そのとっぴなコード進行が僕のフィーリングに合うのかとても斬新に聴こえて感心したものです。そのせいかバカラックの曲はみんなお洒落で品が良い曲に思えてきます。
【バカラックとの再会】
一時期はまっていたのですがそう長くは続きません。その内バカラックの曲は長い間僕の記憶の片隅で眠ってしまうことになります。ところがとあるきっかけでこの曲の記憶が鮮やかに蘇ることになります。mp3.comというインターネット上の音楽サイトをご存知でしょうか?そこでもう一度「ルック・オブ・ラブ」に出会うことになります。
【mp3.comで提供されていた凄いサービス】
mp3.comというサイトは現在ではインタ-ネット上から消滅してしまいました。先進的なサービスを提供する素晴らしいサイトでした。だから僕も一人バンドをやり始めてオリジナル曲をネット上で公開したいなあと色々サイトを探しているうちにこのサイトをみつけサービスの内容が驚くほど充実していたので参加しました。英語が基本なのでちょっと登録する時とかは苦労しましたけどね。mp3.comでは曲を登録してダウンロードされた試聴数に従い配当金が支払われたり、ただでCDが作れたり普通では考えられないサービスが提供されていました。サイト内にはジャンル別のヒットチャートのページがあったりで人気のある曲は一目わかるとかでもう至れり尽せりという感じを受けました。莫大な数のアマチュア・ミュージシャンが参加しておりミュージシャン同士の交流も盛んに行われていてこのサイトに参加したお陰で随分海外のミュージシャン友達が増えました。これだけサービスが充実したサイトなら英語で苦労するのも厭わず参加したくなるという訳です。
【ダイアナ・クラール】
2003年12月でサービスを停止してしまったのですがほんとに残念でなりませんでした。僕の場合音楽活動の基盤をmp3.comにおいていたのでよけいショックでした。mp3.comがサービスを停止した後、海外を含めて色んなサイトを探しましたがあそこまで充実したサービスが提供できる同等のサイトはまだ見つけられずにいます。ところでこのmp3.comはアマチュア・ミュージシャンをターゲットにサービスを提供していましたがプロはダメというルールもないのでプロのミュージシャンで参加している人も少なくなかったんですね。ある日mp3.comで曲を試聴していると耳慣れたメロディが女性の歌声で聴こえてきました。「おお、懐かしい。ルック・オブ・ラブだ。」昔のバカラックにはまっていた頃の記憶が鮮やかに蘇ります。懐かしがってしばらく聴いているとアレンジもなかなか素晴らしい。段々気に入ってきたのでアーティストの名前をチェック。「ダイアナ・クラール、へえ」と思いながら聴いているうちにこのダイアナ・クラール版の「ルック・オブ・ラブ」が大好きになってしまいました。名曲は繰り返しその時代に活躍するミュージシャンが取り上げて蘇ります。バカラックの作品も末永く色々なミュージシャンに愛されていくことでしょう。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:バート・バカラック