【お尻を振って踊りたくなる？】
正にゴキゲンな曲と呼ぶに相応しいスイング時代のサウンドです。スイングと聴いて「あ、何だ。レトロ趣味ではないので関係ない」と思った貴方。馬鹿にしちゃあいけません。何も１６ビートだけが血を熱くする音楽だとは限らないのですよ。この曲は初めて聴いた時一発で好きになりました。人によって差はあるのでしょうが僕の場合この曲を聴いていると段々気分が高揚してきて踊りたくなってきます。それも、お尻を振って．．．変なことを言う奴だと思われるかも知れませんが僕にそう思わせるこの曲がそれだけゴキゲンな曲だからといえるのかもしれません。
【景気のよさそうな雰囲気】
「Big bucks」とは大儲けしようぜ、てな意味だと思います。この曲からは景気のよさそうな感じがひしひしと伝わってくるようです。ところでこの曲はブルースのコード進行で構成されたメインの部分とオマケのフレーズで成り立っていますがそれがゴージャスなビッグ・バンドで演奏されとても華やかな感じがします。ボーカルは女性２名、男性１名の３声のコーラスでユニゾンで始まり段々コーラスに発展していくところがなかなかかっこいいです。構成は単調な感じですが繰り返し登場するテーマを何回も聴いているとお尻を振って踊りたくなってくるというわけです。笑）サウンド自体かつてのスイング時代の演奏をそのまま忠実に演奏しているわけではなく少しモディファイして今の時代で聴き易いようアレンジされていると感じます。このアルバムはリチャード・ペリーという人がプロデュースしていてスイングの勘所をうまく掴んだセンスのよさみたいなものが感じられて気に入りました。今も変わらず僕のお気に入りのアルバムの１つになっています。でも、このアルバムはあまりヒットはしなかったみたいです。僕がお気に入りになる曲は有名な曲もありますが全然脚光を浴びなかった曲も結構好きになったりします。ところで、誰かが言っていましたがこのアルバムのことを話したら「おお、あの七光りバンドのことか」という返事が返ってきました。有名人の娘や息子がメンバにいるようなのですが、残念ながら僕にはどの人が誰の息子やら娘やらさっぱりわかりませんでした。誰か知ってたら教えて！
【ダンスにうるさい両親】
ところでスイングが音楽の主流だったかつてのアメリカではダンスホールで演奏したのはこの曲のようにビッグ・バンドが花形で活躍したようです。ダンスのことはよく知りませんがこの頃は今でいうソシアル・ダンスが主流だったのでしょうか？日本でもダンス・ホールが若い世代の社交場みたいな時期があったようです。よく両親がそういう話をしてくれました。うちの両親は二人ともダンスが大好き。両親が知り合ったのはダンス・ホールだったそうです。ですから、両親にとっては特別なキーワードなのかもしれません。両親は話し好きで特に母親はダンス・ホールの話とかになると話が止まりません。僕も興味深々で聞いていたことを覚えています。一度何かの理由でソシアル・ダンスを踊らなければいけないはめになり両親に相談した時はもう何か凄かったです。二人とも通り一遍の教え方ではなく次から次にこういう場合はこう踊ればいいんだよみたいなアドバイスが延々と続きます。若い頃は相当通いつめたんだなというのをその時実感しました。優秀な教師が二人もいる訳ですからソシアル・ダンスを本格的に習ったら面白い展開になったかもしれません。残念ながら僕の場合ダンスには胸がときめかなかったです。今から思うと両親はちょっとがっかりしたかもしれませんね。
【母の満州の話は下手な小説より面白い】
ところで、両親の話し好きはダンスにとどまりません。母の父は軍人で一時満州に家族で住んでいたことがあり母も満州で育ちました。小さい頃は母が話す昔話をたくさん聞いた覚えがあります。今から思うと子供が興味が湧くように多少脚色を施して巧みに飽きないような話し方をしてくれた気がします。母は七人兄弟の長女で兄弟の中では女王様的存在です。満州では自由奔放に暮らしていたようでスケートばかりしているのを父に咎められ「お前のような分からず屋は日本に送り返してやる」と箱詰めにされてしまった話とか終戦を迎え混乱の中命からがら日本に逃げ帰った話とか話自体がその辺の小説を読むよりずっと面白いなと感じました。正に事実は小説より奇なりを地で行く人でした。
【大陸育ちの大らかな母】
母は大陸育ちなので考え方も鷹揚です。僕に対しても鷹揚さは変わらずあまり細かいことは言わない人でした。ノビノビ育ててもらったという印象が残っています。だから僕みたいな出来の悪い息子でもぐれずに大人になれた気がします。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
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作曲：調査中
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