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お気に入りの音楽 千夜一夜


  第48夜 スイート・メモリーズ(Sweet memories)

【洋楽に負けない和製バラード】
お気に入りの音楽千夜一夜美しいメロディを持つ和製バラード。ビールのCMでTVに流れていたのを聴いて「おお、いい曲だなあ」と思ってみていると端っこに曲名と松田聖子の文字が目に入りました。さらにじっくり聴いてみます。うーん、実にうまく歌を歌うもんだなあと感心してしまいました。この曲自体元々良い曲だと思うとですが彼女の歌のうまさがよりこの曲のよさを引き立てているような気がして嬉しくなりました。この曲はかなり気に入ってしまいました。その証拠にCDまで買っちゃった。これでも僕は洋楽かぶれを気取っているので日本の歌謡曲の類いのCDを買うことはまずありません。珍しいことなんです。


【ペンギンのビールにはまる】
 ところで、このCMで使われていたペンギンのキャラクタもとてもかわいらしくてこの曲にぴったしの感じがします。曲もCMも僕好みです。そうなると、人間不思議なものでじゃあ一度このビールを買って飲んでみるかという気になり会社の帰りにわざわざこのビールを売っている自動販売機を探しまくり買ってみました。買ったビールにはCMでみたあのかわいらしいペンギン・キャラクタがにっこり微笑んでいてその日はこのビールを十分堪能しました。そうなると、もういけません。今日も暑いしビールを買って帰るかという気になりその夏は随分ペンギンマークのビールを飲んだ気がします。CMというのは元々消費者に商品を買ってもらうために流すわけで僕の場合CMに感化されてまんまと購買意欲をそそられて商品を買う行動を実行したわけです。別に騙されたわけじゃないのですが、その夏の終わりに眼の醒める思いを経験することになります。その夏の終わりに会社で宴会がありました。会社の宴会って大抵は最初ビールで乾杯するので一口飲んだ途端、「あれ、えらいうまいな、これ」と思う自分に気が付きました。「今まで、飲んでいたペンギン・ビールはなんだったんだろう?」。人間気にいるとそれ以外のことは見えなくなってしまう傾向がありますが、僕の場合、歌の良さやキャラクタのかわいさにつられて、ビールの味を気にせずにずっと過ごしていたということに気が付きました。何か夢から醒めちゃったっていう感じでした。歌も、CMも気に入ったのですがビールの味は実際僕の口には合わなかったようです。それを他のビールを味わって初めて気が付きました。面白いものです。まあこういうことが積極的に起こることを狙ってCMが作られる訳なのでいいんですけどね。


【懐かしい痛み】
 ところで、スイート・メモリーズです。この歌は昔の恋人の思い出に浸る歌です。「懐かしい痛み」というフレーズがなかなか泣かせます。僕にはちょっと思いつけないなかなか素晴らしいフレーズだと思うのですが貴方はどう感じますか?この曲を聴くと妙に落ち着きます。ちょっと大人の雰囲気があります。僕自身そうだったのですが、痛みを懐かしむというのは頭ではわかるのですが実際にそうできるようになるには色々な経験を積んで大人になることが必要という気がします。心の痛みの伴う「苦い思い」は多少の差はあれ誰にでも経験があることだと思います。僕も、一杯?体験しました。「楽しい思い」に比べると悔しいとか恥ずかしい気持が作用するからでしょうか、生々しくよみがえる度合いが強いように思えます。「昔、そんなことがあったなあ」と「懐かしい痛み」として思い出せるようになるには随分時間が必要という気がします。僕の場合、人間ができていないのでよけいそうだったかも。若い頃は、「苦い思い」は思い出すとその時のことがまるで昨日起こったことのように鮮明に思い出されてとても思い出としては感じることができなかったです。「何であんなことしちゃったんだろう」とか、後悔の念で一杯になってしまい相当心が乱れました。最近は年を重ねたせいかそうでもなくなりました。ようやく「懐かしい痛み」を感じられる年代になったのかななどと思ったりします。 今日はこれでお終い。
 では、また明晩お会いしましょう。


[関連情報]
作曲:調査中
作詞:調査中


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