【曲を知ったキッカケ】
この曲を初めて聴いたのは「Popo」という赤坂のミュージック・ラウンジ(銀座パナシェの前身にあたるお店)。店のオーナーのサチさんのレパートリーでした。良い曲だなあ、何かの映画で使われた歌がジャズのスタンダード・ナンバーになったんだろうと想像していましたがこれがオールディーズの名曲であることを随分後になって知りました。この曲の何がいいかと言うとまずは、メロディ。それと、コード進行がとても素晴らしい。誰が作ったか知りませんでしたが、偶然オリジナルの録音を聴く機会に恵まれました。いつものことながらインターネットのお陰です。
【偶然オリジナルのサウンドを聴いて】
海外のラジオ局でたまたま適当に番組を選んで聴いていると何処かで聴いた曲が流れてきました。最初はこの曲とわかるまでちょっと時間がかかりました。なぜかって?だって、ばりばりのオールディーズで演奏されているのでPoPoで聴いた印象とは感じが全然違います。DJの英語に神経を集中させて「ハープトーンズ」というグループが演奏していると言うことがかろうじて聞き取れました。最初はジャズのアレンジで、次にオリジナルのオールディーズのアレンジでこの曲を聴いたわけですが聴き比べてみると其々に味わい深いものがあります。オールディーズのオリジナルのほうはかなり前の録音なので古臭さは否めませんが、これはこれで僕には心地良く思えます。この曲のようにメロディがよかったりすると色々なジャンルでカバーされて時代を超え何度も登場することになります。TVのコマーシャルで取り上げられたり、ドラマの主題歌に取り上げられたりすることで耳に触れ、おお今度はこういうアレンジでリバイバルしたんだなあと思って聴くと色々なことを思い出したりして僕的には結構楽しめたりします。
【ドゥーワップ】
ところで、オールディーズというと、実はあまりなじみはありませんでしたが、耳には結構残っているようで、あっ、この曲は聴いたことがあると感じることが意外に多いです。The Tymesの「So much in love」などは貴方も題名を知らなくても聴けば「ああ、この曲なら知っている..」と感じるのではないかな?どこかで1回は聴いているものではないでしょうか。オールディーズというと皮ジャンを着てポニーテールで決めた女の子とかいかにもアメリカという感じの派手なポスターなんかを思い浮かべてしまいます。なんとなくですが、そういう雰囲気ってなんか憧れがあります。別の例でいえば映画「ウエスト・サイド物語」の雰囲気。シャーク団とか知ってますか?うーん、映画を見ればわかります。オールディーズに分類されるかどうかわかりませんが、同類の音楽で「ドゥーワップ」という音楽があります。この手の雰囲気には憧れがあるので、僕も「wa wa wa wa」なんて歌ってドゥーワップしたくなっちゃいます。
【馴染めなかったMTのドゥーワップ】
この特別な雰囲気は一体どこから来るのでしょうか?1つは、楽器を含まない歌だけの構成が醸し出すアカペラの雰囲気が関係しているような気がします。まあ、The Tymesはアカペラではありませんが、身近でいえば山下達郎さんがリリ-スしている「On the street corner」という一連のアルバムでアカペラでドゥーワップを堪能できると思います。もう1つは、リズムかな?ドゥーワップ特有のフレーズからでてくるビート感みたいなものが影響していると思うのです。これは、譜面では現しきれないぐらい微妙なものという気がします。ちょっとつらい例になりますが、僕の大好きなマンハッタン・トランスファもドゥーワップをレパートリーに持っていますが、(多分、アラン・ポールの趣味だと思う。)何故か昔から好きになれませんでした。大好きなグループなので嫌いなはずないじゃないか、慣れてないからかなとか漠然と思っていましたが、それだけではなさそうです。歌も演奏も一流なのですが残念ながら好きになれない、そんな感じです。色々考えた末僕が出した結論はノリが違うのではないかということ...ちょっと抽象的ですがリードボーカルを歌うアラン・ポールはまあ音楽の世界ではエリートです。イマイチ、ドゥーワッパーにはなりきれないってことかななんて思うわけです。
【憧れもあるドゥーワップ】
ドゥーワップの音楽は楽器を買う金のない音楽好きな人達が歌で楽器の代用すれば良いじゃんといってはじめた音楽だとどこかで聴いたことがあります。そういう背景から生まれた楽器を真似てできた独特のフレーズが沢山あります。そのフレーズは僕の心の奥底まで届いて熱いものを感じさせるんだなあ...いつか僕もドゥーワッパー達が作り上げた要素を取り込んだ歌を作りたいなあと憧れていますがまだ聴き方が足らないのかメロディが思い浮かんできません。笑)最近、僕自身音楽への強い憧れが自分の作品を作る源じゃあないかなという思いを感じることが多くなってきました。できることなら、いくつになってもこういう純粋な気持ちを失わず音楽を続けていけたらいいなと思う今日この頃です。きょうは、これで御終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:調査中
作詞:調査中