お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー
お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー

お気に入りの音楽 千夜一夜


  第23夜 ラプソディ・イン・ブルー(Rhapsody in blue)

【TVのワン・シーンがきっかけ】
お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー この曲は、ジョージ・ガーシュインが作曲した曲で大好きな曲です。メロディがとても特徴的で最初はちょっととっつきにくかったのですが或るTVのワンシーンがきっかけで好きになりました。映像がきっかけというのは、僕にとっては珍しいことでそれだけ印象的なシーンでした。今から随分昔に開催されたロサンゼルス・オリンピックの開会式まで話は遡ります。


【ファンファーレ】
 えーと、余談ですがロサンゼルス・オリンピックのファンファーレって覚えていますか。ロサンゼルス・オリンピックが開催された当時、何故かこのファンファーレがとても気に入ってしまいました。そのせいなのかわかりませんが、ロサンゼルス・オリンピックの競技は沢山見た記憶があります。確か日本の男子体操陣が頑張った覚えがありますが、普段スポーツにはあまり関心のない僕があれだけ競技を見たのは競技の合間に演奏されるあのファンファーレをもう一度聴きたいという気持ちが働いたせいじゃないかな?今、思うとそんな気がします。そうそう、開会式の話でしたね。


【アメリカらしいパフォーマンス】
 ジョージ・ガーシュインは誰もが認めるアメリカの代表的な音楽家です。ロサンゼルス・オリンピックでも彼の曲が取り上げられましたが、開会式ではこの曲「ラプソディ・イン・ブルー」が演奏されました。で、この曲でのパフォーマンスが物凄かった。この曲は通常のポピュラーソングのような1コーラスを何回も繰り返す構成とは趣を異にし、クラシックの交響曲のようにどんどん新しいメロディが出てきたり、同じメロディが少し変わって繰り返し出てきたりします。開会式の「ラプソディ・イン・ブルー」が演奏の半ばまで来たところで僕の眼にとんでもない映像が飛び込んできました。


【ピアニストの大群】
 沢山のピアニスト達がユニゾンでメロディを弾き始めたのですが、その数が半端じゃない。壁一面にピアニストが並んで演奏するのです。それも、グランド・ピアノを....何人いたのか知る由もありません。黒の燕尾服に身を固めたピアニストとグランドピアノが列をなしてずらりと並んでいます。その上にまた同じようにピアニストとグランド・ピアノがずらりと並び、さらにその上にまたピアニストとグランド・ピアノ....という具合で、建物一面に並んだピアニストの大群は正に壮観。思わず「うわあ」と声を上げてしまいました。アメリカ人は、派手好きですがここまでやるかみたいな....強烈な印象的なシーンでした。派手好きといえば宇宙服に身を包んで空を飛び廻るパーフォーマンスもこの開会式で行われましたよね。ちょっと。びっくりしました。ちなみに、この感動した映像が映っている時に奏でられたメロディはピアノで弾くとこんな感じかな。→印象的な映像部分のメロディを聴く


【なまめかしいメロディ】
 この映像が強烈に印象に残りこの曲が気になり出して何回か聴くうちに好きになりました。ところで、この曲の最初はクラリネットのソロから始まりますが、メロディの良さも手伝ってかとてもなまめかしく色っぽく聴こえます。このメロディはクラリネットで吹かなきゃ嫌とダダをこねたくなるぐらい相性がよい気がします。かたや場面によってはクラリネットの音色は表情を変えとぼけた愛嬌のある雰囲気を出すこともできます。とてもかわいい楽器と思うのです。子供に例えればちょっとお茶目なお嬢ちゃん。でも、気分屋で今笑っていたと思うと急に塞ぎ込んでしまう。そんな子を連想させます。


【体操競技でも】
 詳しく覚えていませんが体操女子の床運動の音楽に確か「ラプソディ・イン・ブルー」を取り上げていた選手がいたと思いましたが、「おお、ここでもラプソディー・イン・ブルー」がかかっていると思い嬉しくなってしまいました。アメリカでオリンピックが開催されることを意識して選曲したのでしょうか。競技の映像と一緒に見るとクラリネットのなまめかしさがいっそう引き立つような気がして印象に残っています。


【花形の楽器が今は...】
 さて、クラリネットはジョージ・ガーシュインの時代には正に花形の楽器でしたが何故か時代とともに段々衰退し、新たに台頭してきたサキソフォーンにその座を明け渡してしまいます。僕自身どうもクラリネットという楽器には何となく愛着がありついつい贔屓(ひいき)してしまいます。クラリネットの音を聴くと哀愁みたいなものを感じますが現代ではまれにしか聴く機会はなくよけいそう感じてしまうのかもしれませんね。今日は、これで御終い。
 では、また明晩お会いしましょう。


[関連情報]
作曲:ジョージ・ガーシュイン


お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー  お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルー   御感想、御指摘等のご連絡は、お気に入りの音楽千夜一夜 ラプソディ・イン・ブルーまでどうぞ