お気に入りの音楽　千夜一夜

　　第６夜　バードランド（Birdland）

【いかしてる！！】
　「バードランド」、Jazzが好きな人ならこの曲はよくご存知かと思います。ウェザー・リポート（Weather Report）のメンバー　ジョー・ザビヌル（Joe Zawinul）が書いた曲です。この曲が放つメロディは、僕にとって「何回も聴け！」という魔法の呪文が埋め込んであるんじゃないかと思うぐらい繰り返し聴きたくなるものでした。心の底から「うーん、いかしてる」と思えるのです。名曲なのでいろいろな人が取り上げて演奏しています。私の趣味で２つ好きな演奏を選べと言われたら、次の２曲を選びます。

【お気に入り！２つのバードランド】
１つ目は、本家本元ウェザー・リポートによるバードランド
２つ目は、マンハッタン・トランスファ（Manhattan Transfer）によるバードランドです。
　１つ目に選んだ本家本元のほうは、各メンバとも個性的な演奏を繰り広げ私がとやかく言う余地はないというくらい素晴らしい演奏です。強いていうなら、ベースのジャコ・パストリアスのベースライン、キーボードのジョー・ザビヌルのソロがとても好きです。この曲はいろいろなメロディが顔を出した後、呪文の懸かったメインのメロディが登場します。このメロディをメンバがスキャットで歌うんです。ファンキーなメロディなので雰囲気がベスト・マッチ。好きだなあ．．．こういうの！

【信じ難いコーラス・アレンジ】
　２つ目に選んだマンハッタン・トランスファの何が好きかというと、この難曲をコーラスで挑戦しウェザーリポートにまさるとも劣らない質の高いカバー曲として作り上げた点で驚愕し、感動し、そして好きな演奏になりました。曲の構成はわざと同じ構成にしたと思われるふしがあります。だからオリジナルのある部分をコーラスでどうやって料理しているかとか比較するとなかなか楽しめます。この曲もオリジナルと同様、何度繰り返し聴いたか知れません。この演奏にも魔法の呪文が唱えてあるようです。

【マンハッタン・トランスファ】
マンハッタン・トランスファは私の最も趣味の合うコーラスグループです。コーラス・グループは、他にもいろいろなグループがありますが一番フィーリングが合うと思うのでレコード、CDの類いは殆どもってます。若い頃はコンサートにも行きました。

【コーラスグループのフィーリング】
　マンハッタン・トランスファと同じコーラス・グループでシンガーズ・アンリミテッドというグループがいますが、実力のある凄いグループであるのはよく分かるんですがフィーリングが何故か合いません。歌がうまいことは充分わかるのですが好きになるかどうかとは別物のようです。おもしろいものです。

【執念を感じるジャニスのアレンジ】
このカバーのコーラス・アレンジはマンハッタン・トランスファのジャニス・シーゲルが担当しています。まるでジャニス・シーゲルのコーラスでやり遂げてみせるという執念がみえるような完成されたコーラスです。おまけに殆どのメロディに歌詞がついているんです。後半に登場する個性的に「到底人の声では歌えないだろうなあ」と思われるジョー・ザビヌルのソロもジャニスが忠実に再現しています。適当には歌っていません。実に忠実に再現しているのですから驚きです。それも歌詞付きで．．．．空恐ろしい実力を感じます。それも頑張ってるなと思わせずしらっとやってしまうのだからちょっと憎らしい．．．
今夜は、これくらいでおやすみなさい。また、明晩お会いしましょう。

[関連情報]
作曲:Joe Zawinul
作詩:
アルバム：Heavy Weather 1977 [Columbia]

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