【イントロ】
一度聴いたら忘れられないドミソドが全音で下がっていく単純なメロディ。イカしてます。スティービー・ワンダーが作ったこの曲はイントロから僕の心をくすぐります。これが管楽器のユニゾンで演奏されるところも憎い。イカしてるでしょ?
【なかなかコードがコピーできなかった曲】
僕がポップスで新しい曲をやろうとする場合あまり市販の譜面は参考にしません。今はそうでもないかもしれませんがコードとかがレコードを聴いてみると微妙に違うと感じることがよくあり自分の耳で聴いて音を取ったほうが良いと感じるのです。で、この曲もコピーしようと取り組んだのですがどういうコードを使っているのか音が取れないところがあり暫く悩みました。ある日ピアノで遊んでいて偶然「あ、これだ。」と見つけることが出来ました。FからBm7に行けばよいと言うことがわかりました。BФ7じゃありません。変わってるよね。
【楽しい歌詞】
この曲の歌詞を見るとジャズの巨人たちの名前がずらずら出てきます。デューク・エリントンを筆頭にトランペッターのルイ・アームストロング、ビッグバンドの名アレンジャー、グレン・ミラー、ビッグバンドの巨匠カウント・ベイシー、スキャットの名手、エラ・フィッツジェラルド。スティービーがこういう人達の音楽を聴いて自分の音楽の腕を磨いたのかなとか色々想像してしまいます。
【TVで見たスティービー】
スティービー・ワンダーは歌をピアノの弾き語りで弾くスタイルが一般的ですがハーモニカの名手でもあります。たまたまTVでハーモニカを携えてインタビューに答えていたスティービー。司会の人がじゃあ1曲演奏してもらいましょうということになりました。で、普通ハーモニカをもっているものだから僕はてっきり別にステージが用意されていてバックバンドに伴奏してもらってハーモニカを吹くものとばっかり思っていました。
【凄まじかったハーモニカのソロプレイ】
ところがスティービーはその場を立たずにおもむろにハーモニカをくわえ吹き始めてしまいました。曲は確か「Misty」だったと思います。繰り出すフレーズは素晴らしく圧巻の演奏でした。ああ、この人はバンドでやろうがソロでやろうがそういうことは超越した人なんだと物凄く感動しました。同時にハーモニカって楽器は何て表情豊かで色っぽい楽器なんだろうとも思いました。
【何が超越して凄いことか】
ハーモニカは基本的に音を沢山出そうと思っても基本は単音で複数の音を出そうと思っても3音ぐらいが限界。しかもピアノみたいに自由に和音を選べないと言う制約があります。ハーモニカでソロで演奏したらしょぼい演奏しか出来ないのが普通です。それを目が点になるような凄まじい演奏が出来るスティービー・ワンダーの才能に脱帽してしまいます。今日はこれでお終い。
では、また明晩お会いしましょう。
[関連情報]
作曲:Stevie Wonder
作詞:Stevie Wonder