叶わぬ想い(After a pain in the neck)ライナノーツ | Metamorphosis-One オリジナルソング |
いやなことがあった。そっと忍び寄るデカダンス。 やるせない気持ちをボサノバのリズムに込めて作りました。
|
【嫌なことがあった時期】
【お気に入りの音色】
僕の使っているMIDI(MU-15/YAMAHA製)に「Night」という音色があります。「ぽわ~ん」という感じの音。それ以外に鳥の鳴き声のような「ピヨピヨ...」って感じの音が鍵盤を離すとはいります。「ぽわ~ん」という音は鍵盤を離すと音程が少しフォールします。この音を聴いた瞬間、一発で気に入ってしまいました。この曲にはなくてはならない存在でいたるところに出現します。この音色のお陰で曲の雰囲気が一段も二段もレベルアップした気がします。この曲以外にも色んな曲に使うつもり。
【初めて作ったボサノバ】
この曲のリズムはボサノバです。オリジナル・ソングでは初めて挑戦しました。ボサノバを作ってなるほどと思ったのが、パーカッションの重要性。最初は入っていなかったのですが、ボサノバだから追加してみようと軽い気持ちで入れてみたらこれがベスト・マッチ!雰囲気が一変したから不思議です。この作品でパーカッションは雰囲気作りに欠かせない要素であることを再認識しました。この曲の2コーラス目(オルガン・ソロの部分)はボサノバからだんだんサンバにリズムが変化していくパターンを試してみました。結構うまく作れたのではないかなあと自画自賛しています。じっくり聴いてもらえるとうれしいです。また、ドラムパターンにはリム・ショットを使いましたが16分っぽいオカズを8小節に1回挿入しました。この曲を作っていた頃、J-popを聴いているとよく耳にしたので応用してみました。
【トライアングル】
控えめに入れているのでわかりづらいですが全般的にトライアングルのリズムパターンが入っています。我ながらJustFitのリズムパターンだと思っています。これがないと気の抜けたビールみたいになってしまいます。
【超変態コード】
コード進行は、いつものように懲りまくっています。特にサビの、「手に入れたかった夢...」の部分は4分音符毎にコードが変わる超変態コードになっています。2小節分だけ書いてみると...(|が4分音符の区切りを示します。/は分数コードです。)
Gm7|D♭7 Cm7|B7|B♭M7|A7|A7|E♭/D♭|D7
思い返してみるとよくこんなコードを作れたもんだと感心してしまいます。或る日、久しぶりにこの曲をピアノで弾いてみたが、サビの部分はうまく弾けなかったです。笑)
譜面を見るとなんじゃこれはという感じですが、聴いた感じはさほど変ではないはず。メロディにベストマッチなコード進行だと自負しています。
【オルガンの音にこだわる】
2コーラス目の半コーラスはオルガン・ソロにしました。Rock小僧だった頃、キース・エマーソンが好きだった関係でオルガンの音にはかなりこだわりがあります。僕のMIDIにはオルガンだけで20種類ぐらいの音色があります。色々試しながら決めるまで1週間ぐらいかけて今の音色にしました。音色を1つに決めた後、まだ何か気に入らなんです。あれこれ試しているうちにMIDIのレゾナンス、カットオフを操作して音を明るくすることで納得できる音を作ることが出来ました。MIDIはほんとに奥が深いと実感でき、良い音作りのテクニックを学べたような気がします。